とくやま整骨院

2013年1月12日 土曜日

成人の日


実際にあった成人の日のお話です。

_______


成人式の日、


それは美容室にとって、


大いに気合いが入る日。


その年の成人式も、夜中の午前2時からお客様を迎え入れ、


リポD飲んで気合いを入れてから、


手を休める事なく仕事をしました。


ようやくその日最後のお客様となり、


成人式ヘアーをつくっていると、


ものすごく視線を感じました。


その先へチラッと目をやると、


その子のお母様が、


じ〜っと見ているのです。


娘さんのヘアースタイルの出来をチェックしているのかな〜と思い、


「よかったら隣で見て下さい。


もう落ち着いたので、こちらに座っても大丈夫です。


近くの方がよく見えますよ♪」


と言い、娘さんの隣に座ってもらいました。


しばらくすると、今度は鼻をすする音が聞こえてきました。


気を使いながら、その音の方をみると、


今度は涙をポロポロと流しているではありませんか・・・


なんて言葉をかけていいのか分からなかったけど、


「本当におめでとうこざいます。


ここまで育てるのも、大変な御苦労があったことをお察しします」


そして娘さんに、


「○○ちゃん、


これからもお母さんの言うことをちゃんと聞くんだよ!


そしてこれからは○○ちゃんが返す番だからね」


そう言い終わると、


お母さんの嗚咽がお店の中に響きました。


まずい事を言ってしまったかな?と反省しながら成人式のヘアーと着付けが終わり、


その親子はお帰りになりました。


数日後、娘さんが1人でお店にやってきました。


成人式の時のお礼にと、菓子折りをもってきて、話してくれました。


実はお母さま、


5年前に余命宣告されていて、


医者に言われたのが、


もってあと2年・・・


娘さんが15歳の時なので、17歳の頃には旅立っている計算です。


その時お母さんは、口ぐせのように言っていたそうです。


「あんたが成人するまでは生きていたい!


成人式で着物姿が見れたら、他には何もいらない!


それまでは何としてでも生きたい!」


必死の闘病生活だったそうです。


「だから泣いていたんですね。


念願の着物姿が見れて」


すると娘さんが言いました。


「それもそうなんですが、


もう一つ理由がありまして」


「どうしたの?」


「実は私、


口うるさく注意してくる母が嫌いで、


高校卒業後、すぐに就職して引越したんです。


それからはほとんど連絡も取らず、


好き勝手やっていました。


だから本当は成人式も出ないつもりでした」


「じゃあ、何で成人式に出たの?」


「20歳の誕生日のとき、


母から手紙が来たんです。


その手紙には"ありがとう"って書かれていました。


2年間、


病気で大変な母をほったらかし、


ほとんど連絡も取らない私にたいして母は、


"もうそろそろお迎えがくるかもしれないそうです・・・


だから最期に言っておきたくて、


私のもとへ生まれてきてくれてありがとう。


あえなくても私は毎日あなたを思っていて幸せでした


本当にありがとう"


私は自分が情けなくなって、


すぐに電話をしました。


"成人式の準備しといてよね!


それまでに死んじゃダメだよ"


泣きながら話していました」


「お母さん素敵だね。


大切にしなよっ!」


そう言った僕も泣いていました・・・

_______


どれほどその日を待ちわびただろう・・・


どれほど嬉しかっただろう・・・


どれほど頑張ったのだろう・・・


想像しただけで、涙が溢れてしまいます。


自分自信も親になって、少しだけ親の気持ちが分かるようになったのかな


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投稿者 笑顔道整骨院

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